【鬼太郎6期感想】ゲゲゲの鬼太郎6期 43話「永遠の命 おどろおどろ」 感想
あらすじ
演出(絵コンテ):角銅博之 脚本:野村祐一、大野木寛 作画監督:太田晃博 美術:加藤 恵
街で吸血事件が頻発していた。それを調べていた鬼太郎に一通の手紙が届く。その内容は、自分を殺して欲しいというものだった。送り主のもとを訪ねた鬼太郎は、そこで遺伝子研究者の小野崎と出会う。小野崎は、不死の細胞を作り、自分の体で実験してしまった。結果、不死の体を得ると同時に妖怪に変異するようになってしまったという。妖怪の姿になった時は我を忘れ血を求めてしまう。近頃起きていた吸血事件は小野崎によるものだったのだ。不死の細胞により自殺することも叶わない小野崎は、自分を殺してくれと鬼太郎に懇願するが…。
(東映アニメーションより引用)
お待たせいたしました!!
— 「ゲゲゲの鬼太郎」(第6期)公式 (@kitaroanime50th) 2019年2月9日
この後、9時から『ゲゲゲの鬼太郎』第43話の放送です!
思い悩むまなのクラスメイト美琴!
鬼太郎に殺されたいと願う小野崎!
全ての点が繋がった時、鬼太郎が下す最終決断は!??
お見逃しなく!(TA高見)
※地域により放送日・時間が異なります #ゲゲゲの鬼太郎 pic.twitter.com/WU2CqHPycO
感想
重たいお話だったので、先におどろおどろについてと余談を書いとこうと思います。
おどろおどろですが、水木作品では非常にややこしい妖怪です。
「画図百鬼夜行」、「百怪図巻」ではではおとろしとして載っていたり、「百鬼夜行絵巻」では毛一杯として載っていたり、「化物づくし」では鬼太郎と同じおどろおどろ。
同じような姿でいろいろな名前があります。
さらに水木作品ではややこしく、夜叉との関連性も見られますし、作品をまたいでおどろおどろがでてきたり、おとろしがでてきたりします。
非常にややこしくて、正確な説明ができる気がしないので、詳しくは各自ググってください。ただ、ググった先が正しいであろう情報という保証もないですが。
#全部同じじゃないですかクソコラグランプリ
— ぷらんと (@IaKoy13) 2017年10月21日
これであなたもおとろし鑑定士! pic.twitter.com/SMXAFzdpYf
余談ですが、僕の一番好きな妖怪は、おとろしだったりします。ビジュアルがなんか好きなのです。
大学時代は軽音楽部だったのですが、メインのバンドの他に、おとろしという名前で人間椅子のコピーバンドもしてました。懐かしきかな。
※ググってたら「オトロシ」というバンドを見つけましたが無関係
おとろしの絵も描いてました。
おとろしのフィギュアもあるみたいです。買おうか悩んでます。
余談でした。
今までのおどろおどろの話を振り返ってみます。
原作
おどろおどろと化した父を鬼太郎に倒され、「鬼太郎のバカ」と子どもが責める、やるせない話です。
1期
原作と同じ筋です。
3期
ユメコちゃんが少し関わってきます。ラストが少し違います。
4期
後味が悪くないように改変されてます。原作のやるせない感じが個人的には好みですが。
5期
5期ではろくろ首の恋愛話がメインのため、おどろおどろのパートが短いです。
過去作は基本的には、人間が毛生え薬の研究で不死の妖怪「おどろおどろ」になってしまったという話です。
今回はシリアスさの演出のためか、毛生え薬から不老不死の細胞へ設定が変更されていましたね。
お父さんの見た目はiPS細胞の山中教授がモデルになってそうです。話の流れは小保方さんでしたが。
死を望む父と、それを望まない娘。どちらの感情もわからなくはないので、正解が見えません。ただ、一つわかっているのは、娘の美琴はかなり追い詰められていたのであろうということです。
美琴は、校則があるから学校帰りに買い物をすることに躊躇したぐらい規範意識の高い人だと描写されていました。
そんな美琴が、倫理から大きく外れた、自殺希望者の血を利用するということを考えついて提案したところからも伺い知れます。
肉親が制御のきかない化物になってしまったとき、どのような選択が取れるか。
目玉おやじが牛鬼の話を出してきたのは、いいなと思いました。
6期なので、どのように話が転ぶか、鬼太郎がどんな判断をするか、展開が読めないのが本当にいい。
日曜の朝から後味は悪いですが、謎パワーでお父さんが助かる終わり方じゃなくてよかったなと思います。
ハッピーエンドでないからこそ、心に残るし考えさせられる。
最後のシーン。原作の「鬼太郎のバカー!」は仕方がないことだと理解した上で、やるせない気持ちをぶつけていたような感じでした。
美琴の「私はあなたを許さない」という言葉にはどんな気持ちが込もっていたのでしょうか。個人的には、消化できない気持ちを鬼太郎を憎むことで、どうにか落ち着けているように感じました。
鬼太郎はそうなることもわかった上だったんでしょうね。表情を変えることなくすれ違うシーンには、鬼太郎のすべてを背負う覚悟を感じられました。
普通のアニメだったら、美琴は今後闇落ちして復讐の過程で妖怪にでもなりそうな雰囲気ですが、どうなっていくんでしょうか。
今回きりなのか、また出番があるのか、楽しみなところです。
その他気になったり、印象に残ったこと
- 目玉おやじ「まだおどろおどろが犯人と決まったわけではない」発言
一瞬、おどろおどろが吸血してるのはミスリードで、別の吸血鬼がいて、墓場の「夜叉」エピソードに持ち込むかと思ってしまった。 - 貴重なおどろおどろの腹(裏側)が描写された
来週はのっぺらぼう!
オープニングにでてる妖怪ですね!たのしみ!